図面において、部品の内部構造を分かりやすく表現する方法の一つが「断面図」です。
外形図だけでは見えない内部の形状や空間を正しく伝えることで、加工者や組立者が正確に理解できるようになります。
しかし、断面図の作成には 適切なハッチングの使い分け や 不要な部品の断面化を避ける などの工夫が必要です。
この記事では、断面図の基本的な考え方と活用方法について解説します!
断面図とは?
断面図は、部品をある平面で切った状態を表す図です。外側からは見えない内部の形状や構造を明確に表現できます。
✅ どんなときに使う?
- 部品の内部構造を正確に伝えたいとき
- 穴や溝、空洞がある部分をわかりやすく表現したいとき
- 寸法や加工方法を正しく指示するため
✅ 断面図の特徴
- 切断した部分は斜線(ハッチング)で表す
- 内部の形状がはっきりわかるので、誤解を防ぎ、製造ミスを減らせる
- 必要な部分だけを切ることで、図面をシンプルにできる
断面図の活用方法
全断面図(正面から全体を切る)
▶ 部品全体を切断して、内部構造を詳しく見せる方法
🔍 活用例
✔ シリンダーや軸受など、内部に複雑な形状がある部品の説明に適している
✔ 穴や貫通部の位置関係を正確に伝える
半断面図(片側だけ切る)
▶ 部品の半分だけを切断して、片側はそのままの状態にする方法
🔍 活用例
✔ 左右対称の部品で、内部と外部を同時に表現したいとき
✔ カバーやフランジの取り付け部を明示したいとき
破断断面図(部分的に切る)
▶ 特定のエリアだけを切断して、局所的に内部を見せる方法
🔍 活用例
✔ ネジ穴やキー溝の詳細を示したいとき
✔ 小さな内部構造を表現するのに便利
局所断面図(穴の周りだけ)
▶ 部品の一部を拡大して断面を示す方法
🔍 活用例
✔ 小さい穴や複雑な形状の詳細を伝えたいとき
✔ バリや面取りの指示をわかりやすくする
断面図におけるハッチングの重要性と活用ポイント
断面図は、部品の内部構造を分かりやすく表現するために使われる重要な図面表現の一つです。
そして、その断面を明確に示すために「ハッチング(断面線)」が活用されます。
この記事では、ハッチングの基本と、組図での見やすいハッチングの工夫、さらに断面表記を避けるべき部品について、分かりやすく解説します!
ハッチング(断面線)とは?
ハッチングとは、断面部分を斜線で塗ることで、切断された面を明確にする表現です。
JIS規格では、一般的に 45°の平行線 を使います。
✅ ハッチングの役割
- 断面部分を明確にし、部品の内部形状を理解しやすくする
- どの部分が切られているのかを明示する
- 図面を見やすくし、設計意図を正しく伝える
組図でのハッチングの工夫
組図では複数の部品が重なるため、ハッチングを工夫しないと見づらくなることがあります。
▶ 部品ごとにハッチングの角度や種類を変える!
→ 全て同じハッチングだと、部品の境界が分かりにくくなる!
🔍 具体例
- 部品A:45°のハッチング
- 部品B:逆方向の-45°のハッチング
- 部品C:異なる間隔のハッチング
👉 こうすることで、各部品の違いがはっきりし、図面が格段に見やすくなります!
断面図にしない方がよい部品
組図では、すべての部品を断面表記すると、かえって分かりにくくなることがあります。
特に、ボルト・ナット・ピン・ワッシャーなどの締結部品は、断面図にすると形状が分かりにくくなるため、通常は断面表記をしないのが一般的です。
✅ ボルト・ナット・ピン・ワッシャーの断面表記を避ける理由
- 断面にすると 形状が単純すぎて認識しづらい
- 周囲の部品との区別が難しくなる
- 設計意図が正しく伝わりにくくなる
👉 ボルトやピンは外観のまま描くことで、組図が分かりやすくなる!
✅ ハッチングは断面を明確にするために重要!
✅ 組図では、部品ごとにハッチングの角度や種類を変えると見やすい!
✅ ボルト・ナット・ピン・ワッシャーなどは断面表記しない方が分かりやすい!

ハッチングを適切に使うことで、見やすく誤解のない図面を作成でき、製造・組立の効率も向上します!
断面図では隠れ線は不要
機械設計の図面では、部品の内部構造を正確に伝えることが重要です。そのために断面図が活用されますが、作図時に「隠れ線(破線)」を多用すると、かえって図面が見づらくなることがあります。
断面図で隠れ線を書かない方が良い理由とその活用ポイントを解説します!
隠れ線とは?
隠れ線(破線)は、部品の奥に隠れている形状を表す線です。例えば、穴の裏側や内部のくぼみなどを示すのに使われます。
✅ 隠れ線の役割
- 形状が見えない部分を図面で伝える
- 製造者が部品の全体形状を理解するのを助ける
しかし… 隠れ線が多すぎると、図面がごちゃごちゃして見づらくなる というデメリットがあります!
断面図では隠れ線を書かなくていい理由
✅ 内部形状がはっきり見える
👉 断面図では、部品を切った状態を直接描くので、隠れ線で示す必要がなくなる!
✅ 図面がスッキリして見やすくなる
👉 隠れ線を使わないことで、視認性が向上し、設計意図が伝わりやすくなる!
✅ 読み間違いや誤解を防げる
👉 隠れ線が多いと、どこに何があるのか分かりづらくなるため、不要な混乱を防げる!
✅ 製造や検査の効率が上がる
👉 明確な断面図を描けば、加工者や検査担当者が迷わず作業できる!
隠れ線をなくすための工夫
▶ 断面図を活用する
→ 部品を適切にカットして、内部構造を直接描く!
▶ 必要なら部分断面図を使う
→ 小さなエリアだけ切り取ることで、細かい構造をシンプルに表現できる!
▶ どうしても隠れ線が必要なら最小限に
→ 重要な部分だけ破線で描き、不要な線は省略する!
🔍 断面図を使えば、隠れ線をなくして図面をスッキリさせられる!
✅ 内部形状が見やすくなる!
✅ 図面の誤解を防げる!
✅ 作業の効率がアップする!

図面の目的は、「設計意図を正確に伝えること」。 隠れ線を減らし、見やすく分かりやすい図面を作成しましょう!
まとめ
✔ 断面図を活用すると…
✅ 内部構造が一目でわかる!
✅ 複雑な形状を正確に伝えられる!
✅ 寸法や加工指示がスムーズに伝わる!
機械設計では、断面図を適切に使うことで、図面のわかりやすさが大幅に向上します。適切な断面図を選んで、見やすい図面を作成しましょう!
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