機械設計の図面において、
太い実線(外形線)は最も重要な線種のひとつです。
外形線は部品の形状そのものを表し、
加工・組立・検査すべての工程の基準になります。
しかし初心者のうちは、
「どこまで太く描くのか」
「細い実線との違いは何か」
と迷うことも多いでしょう。
この記事では、太い実線(外形線)の意味・役割・正しい使い方を、
図面初心者にも分かりやすく解説します。
太い実線(外形線)とは?
太い実線(外形線)とは、
部品や製品の外形・見える輪郭を表す線です。
図面を見たときに、
最初に目に入る「形のアウトライン」が外形線になります。
外形線は、
という重要な役割を担っています。
太い実線(外形線)の役割
① 部品形状を明確に伝える
外形線は、
「この部品はどんな形なのか」を一目で伝えます。
図面は文章ではなく、
線の太さと種類で情報を伝えるものです。
外形線を太く描くことで、
他の線(寸法線・中心線・破線)と明確に区別できます。
② 加工者・組立者の判断基準になる
加工現場では、
を外形線から読み取ります。
外形線が曖昧だと、
「仕上がり形状」が誤解されるリスクがあります。
③ 図面の可読性を高める
太い実線がしっかり描かれていると、
といった効果があります。
外形線は、
図面の“骨格”と言える存在です。
太い実線と細い実線の違い|初心者が迷わないための図面の基本ルール
機械図面を描き始めたばかりの頃、
多くの初心者がつまずくのが 「線の太さの使い分け」 です。
「全部同じ線で描いてもいいのでは?」
と思ってしまいがちですが、
線の太さには明確な意味があります。
ここでは、太い実線と細い実線の違いを、
実務目線でわかりやすく解説します。
太い実線とは?【外形・見える輪郭】
太い実線は、
部品や製品の 外形・見えている輪郭 を表す線です。
太い実線の役割
図面を見た人は、
まず 太い実線だけを追って形状を理解 します。
太い実線=図面の主役 と覚えておきましょう。
細い実線とは?【情報を補足する線】
細い実線は、
外形線を補足するための情報用の線です。
細い実線の主な用途
これらはすべて、
形状そのものではなく「説明のための線」 です。
細い実線は、あくまでサポート役です。
なぜ線の太さを分ける必要があるのか?
理由① 図面の可読性を上げるため
線の太さが統一されていると、
といった問題が起こります。
太い線と細い線を分けることで、
「見るべきところ」が自然と目に入る 図面になります。
理由② 加工・組立ミスを防ぐため
加工者や組立者は、
として図面を読み取ります。
もし寸法線が太い実線と同じだった場合、
どこまでが加工対象か誤解されるリスクがあります。
実務での考え方(覚え方)
迷ったときは、次のように考えると分かりやすいです。
- 形を表す線か? → 太い実線
- 説明や補足の線か? → 細い実線
この基準で判断すれば、
ほとんど迷うことはありません。
太い実線と細い実線は、
役割がまったく異なる線です。

「描きやすさ」ではなく、
「読む人に伝わるか」 を基準に線を使い分けましょう。
この意識を持つだけで、
図面の完成度は一段階レベルアップします。
太い実線(外形線)を使う際の注意点|図面を読みやすくするための基本ルール
太い実線(外形線)は、
機械図面の中で 部品の形状を最も強く伝える「主役の線」 です。
しかし、使い方を誤ると
図面が見づらくなり、設計意図が正しく伝わらなくなります。
ここでは、外形線を使う際に必ず意識したい注意点を
初心者にも分かりやすく解説します。
外形線を多用しすぎない
外形線は「見える輪郭」を表す線です。
そのため、
- 細かい内部形状
- 補助的な形状
- 他の図で十分説明できる部分
まで外形線で描いてしまうと、
どこが本当の外形なのか分からなくなる
という問題が発生します。
外形線は 「部品の外枠を示すための線」 に限定して使いましょう。
他の線種と重ならないようにする
外形線が、
- 寸法線
- 破線(隠れ線)
- 中心線
と重なってしまうと、
線の区別がつかず、図面の可読性が大きく低下します。
対策例
「1枚の図に無理に詰め込まない」ことも重要な設計判断です。
図を分ける・断面図を使う判断
外形線が多くなりすぎる場合は、
ことで、
外形線の役割を明確にできます。


破線を多用するよりも、
断面図の方が読みやすいケースは非常に多いです。
CADでは線種・線幅を正しく設定する
手描きと違い、CADでは
線種・線幅の管理が品質を大きく左右します。
基本的なルール例
これらを レイヤーで管理 することで、
- 描き間違いを防げる
- 図面表現が統一される
- 修正時のミスが減る
といったメリットがあります。



太い実線(外形線)は、
図面の中で 最も重要な情報を伝える線 です。
だからこそ、
といった配慮が欠かせません。
外形線は「強調するための線」。
強調しすぎないことが、読みやすい図面への近道です。
この意識を持つだけで、
図面の完成度と信頼性は確実に向上します。
まとめ
太い実線(外形線)は、機械図面の中で最も重要な線種です。
部品の形状を正確に伝え、加工・組立・検査すべての基準になります。
外形線を正しく使うことで、
▶ 図面の可読性が向上する
▶ 設計意図が正確に伝わる
▶ 現場でのミスや確認作業が減る
という大きなメリットがあります。
「とりあえず描く線」ではなく、
図面の主役として意識して描くことが、
良い機械図面への第一歩です。



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