【第30回】混合投入機を実装|2種・3種・4種のワークをランダム供給して工場パズルを複雑化

機械設計×ゲーム

前回、第29回では、精密品を安全に流すためのバッファコンベアを実装しました。

精密品は、

  • ワーク同士の接触NG
  • ストッパへの接触NG

という特殊なルールを持っています。

そのため、普通のワークとは違い、
「止めて整える」のではなく、速度差を利用して間隔を作る
という専用ラインが必要になりました。

ここまでで、

  • 標準品
  • 未加工品
  • 精密品
  • 短納期品

それぞれに違った特徴が出てきました。

ただ、現状はまだ、
投入機でワーク種類を1種類選んで流しているだけです。

精密品の投入機なら、精密品しか出てこない。
未加工品なら、未加工品しか出てこない。

これでは、最初からラインを分けておけば成立します。

そこで今回は、いよいよ、複数種類のワークが
ランダムに流れてくる「混合投入機」を追加していきます。


1種類だけなら、仕分ける必要がない


これまでの投入機S・M・Lサイズでは、設備詳細画面から、

  • 標準品
  • 未加工品
  • 精密品
  • 短納期品

のどれか1種類を選択できるようにしました。

例えば、精密品を選択すれば、
そこから出てくるのは全部ダイヤ形の精密品です。

これは分かりやすい。

ただ、ライン設計としては、
「これは精密品だから、最初から精密品ラインにつなごう」
で終わってしまいます。

第24回で分岐コンベアを作りましたが、
まだ「ワークを見分けて振り分ける」という使い方にはなっていません。

そこで、複数種類のワークを同じ投入機から流すことにします。


いきなり4種類ではなく、2種・3種・4種に分ける

最初は、4種類全部をランダム投入する設備を1つ作ればいいのでは?とも考えました。

でも、それだと序盤からかなり難しくなります。

  • 標準品。
  • 未加工品。
  • 精密品。
  • 短納期品。

4種類すべてをいきなり仕分けるとなると、
必要なラインも一気に複雑になります。

そこでChatGPTと相談して、
混合数そのものを段階的に増やすことにしました。

追加するのは、

  • 2種混合投入機
  • 3種混合投入機
  • 4種混合投入機

の3種類です。

これなら、

2種類から混流を覚える。
↓
3種類で少し難しくする。
↓
最後に4種類すべてを扱う。

という自然な難易度上昇を作れます。


2種混合投入機|4種類から2種類を選ぶ

まずは、2種混合投入機です。

サイズは、2×1マスにしました。
通常の投入機より少し大きいですが、まだ置きやすいサイズです。

設備詳細画面では、4種類のワークから2種類を選択します。

例えば、

  • 標準品
  • 未加工品

を選択。

すると投入機から、

  1. 標準品
  2. 未加工品
  3. 標準品
  4. 未加工品
  5. 未加工品
  6. 標準品

のように、選択した2種類がランダムで流れてきます。


ワーク選択はドロップダウン式にする

操作方法は、今までの設備詳細UIに合わせます。

2種混合投入機なら、ワーク①と、ワーク②の2つのドロップダウンを表示。

それぞれ、

  • 標準品
  • 未加工品
  • 精密品
  • 短納期品

から選択できるようにします。

例えば、

ワーク①:精密品
ワーク②:短納期品

と設定すれば、

精密品と短納期品だけがランダムに投入されます。

設備を置いたあとから変更できるようにしておけば、
試運転しながら組み合わせを変えることもできます。


2種類だけでもライン設計が一気に変わる

例えば、短納期品+精密品を混ぜたとします。

短納期品なら、ストッパを使っても問題ありません。
しかし精密品は、ストッパ接触NG。

つまり、同じラインへそのまま流すと、
精密品側で問題が起きる可能性があります。

そこで、

短納期品は最短ラインへ。
精密品はバッファコンベアのあるラインへ。

と分けたくなります。

ここで初めて、「ワーク種類を見て分岐する」
というライン設計が必要になってきます。


3種混合投入機|4種類から3種類を選ぶ

次は、3種混合投入機です。
こちらは、3×1マスにしました。

横に長い設備です。
2種混合投入機よりさらに場所を取ります。

設備詳細画面では、

ワーク①・ワーク②・ワーク③

の3つをドロップダウンから選択。

例えば、

  • 標準品
  • 未加工品
  • 精密品

を設定すれば、この3種類だけがランダムに投入されます。


3×1というサイズも少しクセがある

ここは今回かなり気に入っている部分です。

3種混合投入機は能力だけでなく、
横に3マス使うという特徴があります。

つまり、
「この設備を置きたいけど、横方向に3マス空いていない」
ということが起きます。

  • 土地を広げる。
  • 設備の位置を変える。
  • コンベア経路を変える。

といった判断が必要になります。

混合数が増えるほど便利になるだけではなく、
レイアウト面では扱いにくくなるわけです。


4種混合投入機|すべてのワークをランダム投入

そして最後が、4種混合投入機です。

これは、

  • 標準品
  • 未加工品
  • 精密品
  • 短納期品

すべてをランダムに投入します。

そのため、ワーク種類の選択はありません。
置いた時点で、4種類すべてが対象です。

サイズは、2×2マスにしました。
4マス使う大型設備です。


3種より4種の方が横幅は短い

少し面白いのがサイズです。

3種混合投入機は、3×1。
4種混合投入機は、2×2。

占有マス数は4種の方が多いですが、横幅だけなら3種より短い。

つまり、3種混合投入機は細長い。
4種混合投入機は正方形に近い。

同じ上位設備でも、レイアウト上の使い勝手が違うようにしました。

単純に、4種混合投入機が一番上位だから、
絶対にこれが正解とはしたくありません。


混合投入機の仕様を整理する

現時点では、こんな仕様です。

設備サイズワーク選択投入方法
通常投入機S・M・Lサイズ1種類選択した1種類
2種混合投入機2×14種類から2種類ランダム
3種混合投入機3×14種類から3種類ランダム
4種混合投入機2×2選択なし4種類すべてランダム

これなら設備を見るだけでも、
どの程度複雑な混流を作る設備なのか
が分かりやすくなります。


ランダムだけど、毎回バラバラにはしない

【第9回】Unityでコンベア搬送を実装|ワークを滑らかに流してランダム供給する

ここで重要なのが、ランダム供給の再現性です。

以前、ワーク投入をランダム化したときにも、同じSeedを使って、
同じ条件なら同じ投入パターンになるようにしていました。

今回の混合投入機でも、この考え方を維持します。

例えば試運転1回目が、

  1. 標準品
  2. 精密品
  3. 精密品
  4. 標準品
  5. 短納期品

という順番だったなら、リセット後も同じSeedなら、同じ順番で流れる。
これなら、改善前と改善後を同じ条件で比較できます。

完全に毎回違うランダムだと、ラインを改善した結果なのか。
たまたま投入順が良かっただけなのか。
分からなくなってしまいます。

設計ゲームとしては、再現できる方が扱いやすそうです。


2種混合は「混流の入門」にできそう

特に2種混合投入機は、
今後のチュートリアルにも使いやすそうです。

例えば、標準品+未加工品だけを流す。

標準品は加工1回。
未加工品は加工2回。

するとプレイヤーは、
「未加工品だけもう1回加工したい」と考えます。

ここから、

分岐
追加加工
再合流

といった仕組みを覚えられます。
いきなり4種類を扱わせるより、かなり分かりやすいです。


精密品が混ざると一気に難しくなる

次に、未加工品+精密品
あるいは、短納期品+未加工品+精密品
となれば、精密品だけは接触NG。

ストッパも使えません。

つまり、精密品だけバッファラインへ送りたいという要求が出てきます。

第29回で苦労して作ったバッファコンベアが、ここで本格的に意味を持ち始めます。
単独で精密品を流すだけなら、最初からバッファラインにつなげればいい。

でも混流なら、精密品だけを見分けてバッファ側へ送る必要があります。
ゲームとして一段面白くなってきます。


短納期品が混ざると「優先順位」も必要になる

さらに短納期品まで入ってくると、別の問題が出てきます。

短納期品は、投入から5秒以内に出荷というルールです。
通常品と同じ速度で流していたら、間に合わないかもしれない。

合流で順番待ちしていたら、タイムオーバーになるかもしれない。
すると、短納期品を先に流したいという要求が生まれます。

ここから将来的には、優先合流コンベアにもつなげられます。
混合投入機を入れることで、今後追加したい設備の理由もかなり自然になってきました。


4種混合になると「工場全体」を設計する必要がある

4種混合投入機からは、

  • 標準品
  • 未加工品
  • 精密品
  • 短納期品

すべてが流れてきます。

つまり、1本のラインだけですべてに対応するのはかなり難しい。

  • 標準品は基本ライン。
  • 未加工品は追加加工。
  • 精密品はバッファライン。
  • 短納期品は短距離・高速ライン。

というように、それぞれに適した経路を作りたくなります。

ここまで来ると、単純なコンベアパズルというより、
「混ざった製品を自動で仕分ける工場」になってきます。


サイズの違いも設備選択の一部にする

  • 2種なら2×1。
  • 3種なら3×1。
  • 4種なら2×2。

とサイズを変えたのも、単なる見た目の違いではありません。

工場が狭いと、3×1が意外と置きにくい。
2×2なら横には短いけれど、縦方向も使う。

どの混合投入機を置くかによって、工場レイアウトそのものが変わるようにしたいと思っています。
第25回で土地拡張を作った意味も、こういう大型設備が増えてくるとさらに大きくなります。


「便利な上位設備」ではなく「難しい問題を作る設備」

普通なら、設備をアップグレードすると、
速くなる。便利になる。ということが多いです。

でも今回の混合投入機は少し違います。

混合数が増えるほど、プレイヤー側の問題も増えます。

2種なら、2種類を仕分ければいい。
3種なら、3種類。
4種なら、4種類すべて。

つまり、上位設備ほどゲームを難しくするという少し変わった設備です。

ただし、そのぶん1台から複数製品を供給できる。

設備スペース。コスト。ラインの複雑さ。
このあたりでトレードオフを作れそうです。


今回で「仕分ける理由」ができた

これまで識別センサの話は何度か出ていました。
でも、ワークが最初から種類別に投入されているなら、

正直、識別する必要がありません。

今回、2種・3種・4種混合投入機を追加したことで、
初めて、「流れてきたワークが何なのか判断したい」という理由ができました。

  • 丸なのか。
  • 四角なのか。
  • ダイヤなのか。
  • 三角なのか。

それを判別して、それぞれ適したラインへ送る。
ようやく識別センサが、ゲームに必要な設備になってきました。


次は「混ざったワークを識別する」

今回、第30回では、

  • 2種混合投入機
  • 3種混合投入機
  • 4種混合投入機

を追加しました。

これによって、今まで1種類ずつ流れていた工場へ、
複数種類のワークが混ざって流れ始めます。

ただ、現状では、混ざって流れてくるだけ。
まだ自動で仕分けることはできません。

そこで次は、識別センサを実装して、
流れてきたワークが、

  • 標準品なのか。
  • 未加工品なのか。
  • 精密品なのか。
  • 短納期品なのか。

を判定できるようにしたいと思います。

混合投入
↓
識別
↓
分岐
↓
専用ライン

ここまでつながれば、今まで作ってきた複数ライン・分岐・バッファコンベアが、
いよいよ一つのゲームシステムとしてつながってきそうです。

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