前回の記事では、ストッパを追加して、バラバラに流れてくる
ワークを一定間隔に整えるところまで進みました。
これで、
- コンベアを置く
- ワークを流す
- ストッパで止める
- 一定周期で1個ずつ流す
という、かなり工場らしい動きが出てきました。
ただし、この時点ではまだ、
「どこまで運べば成功なのか」
がありません。
ワークはただ流れていくだけ。
途中で整列しても、その先に目的地がない。
そこで今回は、ワークの到達地点となる「ゴール」を作っていきます。
今回は単なる終点ではなく、
「ちゃんと安定して生産できたかを評価するための出荷場」
という考え方にしました。
次はブロックを増やすより「成功条件」が必要だった

ストッパまで作ったところで、
と、いろいろ追加したくなってきます。
でもChatGPTから提案されたのは、

一旦ブロックを増やさない方がいい
というものでした。
理由はシンプルです。
今のゲームには、設備はあるけど、ゲームとしての成功がない。
コンベアをきれいに並べても、ストッパでワークを整列させても、
「で、何をしたらクリアなの?」という状態です。
そこで優先順位として出てきたのが、
- ゴール
- 排出時間の計測
- 評価画面
- ミッション
でした。
ここでようやく、
「動かすゲーム」から「クリアを目指すゲーム」へ進みます。
最初は単純なゴールを想定していた
最初のイメージは単純でした。
ワークがゴールに到達したら、「到達した」と記録する。
例えば、コンベアの最後に黄色いブロックを置いて、
そこにワークが入ったら消える。
これだけでも、スタートとゴールができるので、
一応ゲームらしくなります。
でも、ChatGPTから、

ゴールを単なる終了地点にしない方が面白い
という提案がありました。
そこで、ゴール自体に、
要求仕様を持たせるという考え方が出てきました。
ゴール=出荷場+検査ポイント

例えばゴールに、
- 目標排出間隔:2.0秒
- 許容誤差:±0.2秒
という設定を持たせます。
するとプレイヤーは、単にワークをゴールへ届けるだけではなく、
2秒間隔で安定して出荷できるラインを作らなければなりません。
つまり、ゴールは、「ただの到着地点」ではなく、
「出荷品質を判定する場所」になります。
この考え方はかなり今回のゲームに合っていました。
なぜなら、今回作りたいのは、ただワークを運ぶゲームではなく、
要求仕様を満たす設備を設計するゲームだからです。
ステージごとに要求仕様を変えられる
この仕組みなら、ゴール側の設定を変えるだけで、難易度も自然に上げられます。
例えば…
- ステージ1。
- 2.0秒 ±0.5秒
- かなり余裕があります。
- ステージ10。
- 2.0秒 ±0.2秒
- 少し厳しい。
- ステージ30。
- 1.5秒 ±0.05秒
- かなり高精度。
同じ設備を使っていても、要求仕様が厳しくなれば、
ストッパ周期や配置をもっと詰める必要が出てきます。
これは、機械設計で要求仕様が厳しくなるほど、
設備構成や部品選定がシビアになるのと似ています。
「10個運んだらクリア」で本当にいいのか?
ここで、クリア条件についても考え直しました。
最初は、10個のワークをゴールまで運んだらクリア
くらいでいいかなと思っていました。
でも、今回のゲームのテーマは、「設備を安定して動かすこと」です。
一瞬だけうまくいけば成功、というより、
一定時間、安定して動き続ける方が工場らしい。
そこで私から、
ワークは無限に出てくるものとして、
30秒間一定の間隔でゴールに到達できれば成功、というのはどう?
と相談しました。
この考え方が、その後のゲームルールをかなり決めることになります。
30秒間の「安定稼働」を評価する
最終的に、MVPの基本ルールとして見えてきたのが、
30秒間、ラインを安定稼働させるというものです。
例えば、
- ワークは連続供給
- 試運転時間は30秒
- 目標排出間隔は2.0秒
- 許容誤差は±0.2秒
- 規定の精度を30秒間維持できれば成功
というルールです。
これなら、最初の数個だけうまく流れてもダメです。
例えば…
10秒:正常
15秒:ワークが溜まり始める
20秒:ストッパ前で渋滞
23秒:ライン破綻
ということもあります。
これは、かなり実際の設備っぽいです。
短時間なら動くけど、連続運転すると問題が出る。
その問題を見つけて、また改善する。
今回作りたかった、
設計 → 試運転 → 問題発見 → 改善
というループにも、かなり合っています。
1回ズレただけで失敗は厳しすぎる
ただし、排出間隔が一度でも、2.0±0.2秒から外れたら即失敗、
というルールだと、さすがに厳しすぎます。
少しの揺らぎでも、すぐゲームオーバーになってしまいます。
そこで、30秒間のうち何%が許容範囲内だったかを見る案も出てきました。
例えば、
安定率96%。
平均周期2.03秒。
最大誤差0.18秒。
というような評価です。
すると、結果画面もかなりゲームらしくできます。
例えば、
RUN COMPLETE
稼働時間:30.0秒
目標周期:2.0秒
平均周期:2.03秒
最大誤差:0.18秒
安定率:96%
CLEAR
といった形です。
ここまでくると、「工場設備の試運転結果」っぽさがかなり出てきます。
失敗条件も必要になる
成功条件を考えると、
当然、失敗条件も必要になります。
最初に考えたのは、
ワークが3個以上重なったら失敗
というルールでした。
ただ、今後、ワーク同士が重ならないようにする予定なので、
この条件だと少しおかしくなります。
そこで、「同じエリアにワークが3個以上滞留する」という考え方に変更しました。
例えば、
→ ● ● ● ■
というように、
ストッパ前に3個以上ワークが溜まる。
これを、JAM / OVERLOADとして扱います。
3個溜まった瞬間に即失敗にはしない
ここでも、もう一つ調整が入りました。
3個以上溜まった瞬間に、即ゲームオーバー。
これはちょっと厳しい。
実際の設備でも、一時的にワークが溜まることはあります。
なので、例えば、3個以上の滞留が3秒以上続いたらJAMというルールにします。
これなら、一時的な滞留は許容。
でも、解消されない渋滞は失敗。
ゲームとしても、かなり自然です。
MVPのクリア条件が見えてきた

この段階で、MVPの成功・失敗条件は、だいたい次の形になりました。
このルールが決まったことで、何を改善すればいいゲームなのかが一気に分かりやすくなりました。
「ゴール」ができると、ゲームの見え方が変わった
ゴールを作る前は、コンベアを置いて、ワークを流して、ストッパで整列させる。
それだけでも楽しかったです。
でも、ゴールができると、「何のために整列させるのか」が明確になります。
ストッパで間隔を整える。
↓
ゴールへ送る。
↓
排出間隔を計測する。
↓
要求仕様を満たしているか判定する。
つまり、設備を置く理由が、ゲームの目的とつながりました。
これはかなり大きいです。
「出荷場」という考え方にすると分かりやすい

個人的には、ゴールというより、「出荷場」と考える方が
今回のゲームには合っている気がしました。
工場で加工されたワークが、最後に出荷場へ到着する。
そこで、ちゃんと一定のリズムで製品が出てきているか。
必要な処理が終わっているか。
ラインが安定しているか。を確認する。
単なる旗マークのゴールより、工場ゲームとしての意味がある終点になります。
ここでゲームの基本ループがほぼ完成する
ここまでで、ゲームの流れは、
かなり最初に考えていた形に近づいてきました。
依頼を受ける。
↓
設備を配置する。
↓
試運転する。
↓
ワークが流れる。
↓
ストッパで整える。
↓
出荷場で評価する。
↓
問題があれば配置や設定を修正する。
↓
もう一度試運転する。
つまり、配置 → 試運転 → 結果を見る → 改善という基本ループです。
第5回で文章として考えていたゲームループが、
ここでようやく、実際のゲームシステムとしてつながり始めました。
「動くもの」から「クリアを目指すゲーム」へ
これまでの開発は、どちらかというと「動くものを作る」という段階でした。
- グリッドが動く。
- コンベアが置ける。
- ワークが流れる。
- ストッパが開閉する。
でも今回、ゴールと成功条件を考えたことで、
初めて、「プレイヤーが何を目指すのか」が決まりました。
30秒間、要求された排出間隔を維持する。
滞留を発生させない。
安定したラインを作る。
ここまで来ると、かなりゲームらしいです。
次は「加工機」を追加したい
ゴールまで作ると、次に欲しくなるのが、加工です。
今のワークは、スタートから出て、そのままゴールへ行くだけです。
でも工場ゲームなら、途中で何か処理をしたい。
例えば、未加工の青いワークが、加工機へ入る。
2秒間加工する。
すると、加工済みのワークに変わる。
そして、加工済みワークだけがゴールで正しく受け入れられる。
ここまでできると、ライン設計の自由度もさらに増えてきます。
次回は、
【第12回】加工機を追加して、ワークに「加工済み」の状態を持たせてみた
というところから、さらに工場らしいゲームへ進めていきます。




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