前回、第19回では、ストッパの能力も「個/s」で表示できるようにしました。
これによって、投入機 → ストッパ → 加工機までを、
ほぼ同じ単位で比較できるようになりました。
例えば、
投入機S:0.45個/s
↓
ストッパ:0.42個/s
↓
加工機S:0.45個/s
なら、一番能力が低いストッパがボトルネック。
数字を見るだけでも、
「どこがライン全体を制限しているのか?」
がかなり分かりやすくなってきました。
ただ、ここまで作ってもまだ一つ大きなものが足りません。
それが、「何個/sを目指せばいいのか?」という最終目標です。
そこで今回は、これまで単なる到着地点だったGoalを、
最大出荷能力を持つ「出荷場」へ変更します。
これでようやく、
投入能力 → ストッパ能力 → 加工能力 → 出荷能力
までが一本につながります。
今までのGoalは「到着すればOK」だった
これまでのGoalはかなりシンプルでした。
加工済みの青いワークが到着すれば、出荷成功。
未加工の白いワークが来れば、NG。
つまり、「正しく加工されているか?」という判定はありましたが、
何個/sまで出荷できるのかという能力はありませんでした。
そのため、
- 投入機をMへ変更する。
- 加工機を高性能にする。
- ストッパを細かく調整する。
といった改善をしても、
最終的に、「どこまで能力を上げればいいのか?」が少し曖昧でした。
そこでGoalにも、最大出荷能力を持たせることにします。
STEP8:Goalを「最大出荷能力」を持つ出荷場へ

今回追加するのが、最大出荷能力です。
単位はもちろん、『 個/s 』にします。
そして最初の出荷場は、最大出荷能力:0.50個/sとします。
現在のSサイズ構成は、
投入機S:0.45個/s
↓
ストッパ:調整
↓
加工機S:0.45個/s
↓
出荷場:最大0.50個/s
という形です。
ここで重要なのは、出荷場が最初からボトルネックにならないことです。
最初の出荷能力を0.50個/sにした理由
最初は、出荷能力を0.40個/sくらいにする案も考えていました。
ただ、投入機Sは、0.45個/sです。
加工機Sも、0.45個/sです。
この状態でGoalだけ、0.40個/sにすると、
正常なS構成を作っても、出荷側が必ず一番遅くなります。
つまり、
投入0.45
↓
加工0.45
↓
出荷0.40
なので、最終的にはGoal手前でワークが溜まり続けます。
プレイヤーが正しく設備を選んでも、最初から出荷場がボトルネック。
これでは少しゲームとして不自然です。
初期構成は「まず普通に成立する」ようにしたい
ゲーム開始直後は、まず、Sサイズの設備で生産できるという成功体験を作りたい。
そのため、
という関係にしました。
出荷場側に、0.05個/sだけ余裕があります。
これなら、出荷設備そのものが原因で詰まる可能性を抑えられます。
プレイヤーはまず、
投入機。
ストッパ。
加工機。
この辺りを調整して、0.45個/s近くまで安定して生産することを目指せます。
まずはS構成でお金を稼ぐ

新しいゲームループでは、最初から高性能なM設備を使えるわけではありません。
初期資金では、まずSサイズの設備を中心に工場を作ります。
例えば、
投入機S:0.45個/s
↓
ストッパ
↓
加工機S:0.45個/s
↓
出荷場:0.50個/s
というラインです。
この状態で安定して生産できれば、加工済みワークがGoalへ流れていきます。
出荷する。
↓
お金が増える。
↓
さらに生産する。
↓
またお金が増える。
まずは、S構成で工場を安定稼働させて資金を貯めるというフェーズです。
Goalは「上限」であって、最初から狙う能力ではない
最大出荷能力が0.50個/sだからといって、
必ず0.50個/s出さなければならないわけではありません。
S構成なら、設備の基準能力は、0.45個/sです。
なので、最初は、
0.40~0.45個/s程度の実ライン能力が出れば十分かもしれません。
こうしたロスによって、
実際には0.45個/sぴったり出ないこともあります。
それでも製品を出荷できれば、少しずつ利益が出る。
この利益を使って、次の設備へ投資します。
お金が貯まったら出荷能力を上げる

そして今回から、出荷場そのものも、成長要素にします。
最初は、0.50個/sしか出荷できない。
でも、製品を出荷してお金を貯めると、
次の出荷能力を解放できる。
例えば、
0.50個/s
↓
0.80個/s
↓
1.00個/s
↓
さらに上へ
というイメージです。
ここで、初めて設備更新が必要になります。
出荷能力0.80個/sになるとSでは足りない
例えば、出荷場を、0.50個/s → 0.80個/sへアップグレードしたとします。
でも現在のS構成は、
投入機S:0.45個/s
加工機S:0.45個/s
これでは、出荷場が0.80個/sになっても、ライン側が追いつきません。
最大でも、0.45個/s付近。
つまり、今度は設備側がボトルネックになります。
ここで初めて、
という設備更新の意味が出てきます。
SからMへグレードアップする
Mサイズの設備は、現在、0.75個/sです。
つまり、
投入機M:0.75個/s
↓
加工機M:0.75個/s
↓
出荷場:0.80個/s
という構成なら、M設備の性能をかなり活かせます。
最初は、S:0.45個/sで稼ぐ。
↓
資金を貯める。
↓
出荷能力を0.80個/sへ上げる。
↓
今の設備では足りない。
↓
S設備をMへ更新する。
この流れです。
かなりゲームの成長が分かりやすくなってきました。
出荷能力の成長が「次の問題」を作る
ここが今回かなり気に入っている部分です。
例えば、
0.50個/sの出荷場に合わせて、
S構成の工場が完成したとします。
ラインは安定。
ワークもきれいに流れる。
生産も順調。
一度は、
「完成した!」
となります。
でも、
資金が貯まって、
出荷場を0.80個/sへ更新する。
すると、
今度は今までの工場では能力不足になります。
つまり、
完成したはずのラインに、
新しい課題
が生まれます。
完成 → 稼ぐ → 更新 → また改善
ゲームの流れとしては、
S設備でラインを作る
↓
安定生産する
↓
出荷してお金を稼ぐ
↓
出荷能力をアップグレードする
↓
今のラインでは能力不足になる
↓
設備をMへ更新する
↓
ラインを再設計する
これなら、一度ラインを作って終わりではありません。
工場そのものを少しずつ成長させるゲームになります。
「最大出荷能力」は工場の次の目標

この仕様にすると、出荷場は単なるGoalではなく、
次に目指す生産能力を示す設備になります。
0.50個/sなら、まずSサイズ。
0.80個/sになったら、Mサイズが欲しくなる。
さらに、1.0個/sを超えてくれば、
M設備だけでは足りないかもしれない。
そこで、
といった要素につなげられます。
つまり、出荷能力を上げることが、
そのままゲーム進行になります。
4つの能力をすべて「個/s」で比較する
今回までで、ラインの主要設備をほぼ同じ単位で比較できるようになりました。
| 設備 | 役割 | 能力例 |
|---|---|---|
| 投入機 | ワークを供給する | 0.45個/s |
| ストッパ | ワーク間隔を整える | 0.42個/s |
| 加工機 | ワークを加工する | 0.45個/s |
| 出荷場 | 製品を受け入れる | 0.50個/s |
例えば、
投入機:0.45
ストッパ:0.42
加工機:0.45
出荷場:0.50
なら、ストッパが一番低い。
つまり、ストッパがボトルネックです。
一方、M構成で、
投入機:0.75
ストッパ:0.70
加工機:0.75
出荷場:0.80
なら、今度もストッパが全体を制限しています。
数字を見るだけでも、かなり分かりやすいです。
出荷場は「必ずボトルネック」ではない
今回の仕様で大事なのは、Goalの最大出荷能力は、
単純にラインを制限するためだけの数字ではないということです。
初期状態では、出荷場0.50個/s。S設備0.45個/s。
なので、出荷場には少し余裕があります。
つまり、まずは工場設備側の能力を引き出す。
そして、その設備能力を十分使えるようになったら、
出荷場をアップグレードする。
すると、また次の設備更新が必要になる。
出荷場は、プレイヤーの成長に合わせて上限を上げていく設備という位置付けです。
お金を稼ぐ理由もさらに明確になった
第15回でお金を追加した頃は、
まだ、「とりあえず設備を買うためのお金」という感じでした。
でも今回、出荷能力を段階的にアップグレードする仕組みが入ると、
資金の使い道がかなり明確になります。
製品を作る。
↓
出荷する。
↓
お金を稼ぐ。
↓
より高い出荷能力を買う。
↓
要求能力が上がる。
↓
高性能設備へ更新する。
↓
もっと生産する。
この循環です。生産するほど、次のパズルへ進める。
かなりゲームらしくなってきました。
「完成したライン」をまた改造したくなる
個人的には、この仕組みがかなり好きです。
最初はS設備で、0.45個/s付近を安定して出せるラインを作る。
完成 ⇨ しばらく眺める ⇨ お金が貯まる
そして、出荷場を0.80個/sへアップグレード。
その瞬間、今のラインが物足りなくなる。
投入機をMへ。
加工機もMへ。
ストッパを再調整。
場合によってはコンベアも引き直す。
つまり、完成した工場を自分から壊して改善したくなる。
この循環が作れれば、かなり面白そうです。
ここで設備能力のバランスをもう一度見直すことにした
ここまで、投入機・ストッパ・加工機・出荷場をすべて「 個/s 」で比較できるようになりました。
かなり分かりやすくなった一方で、実際に動かしてみると新しい課題も見えてきました。
特に気になったのが、ストッパを安全側に遅くすると、
今度はストッパ自体がボトルネックになってしまうという点です。

こうした小さなズレによって、能力値が同じでも
INPUT TIMING NG (加工機投入間隔エラー)が発生する可能性があります。
つまり加工機側には、少しだけ余裕を持たせたい。
そして、ストッパが投入機より遅ければ、少しずつ上流にワークが溜まり、
最終的には投入機側の詰まりにつながります。
そこで次回は、設備能力の関係を少し見直して、
投入機より加工機の能力を少し高くする方向でバランスを調整してみます。
さらに、これまで後回しにしていたLサイズの投入機・加工機も追加予定です。
S・M・Lの3サイズが揃えば、能力だけでなく、
価格・サイズ・設置スペース まで含めて設備を選ぶ意味が、さらに大きくなりそうです。
次回、第21回では、設備能力のバランス調整とLサイズ設備の実装を進めていきます。


コメント